【完全ガイド】電球の種類と選び方|形状別解説とLED交換のすすめ

各種電球
ほのか

これって、本当に今の部屋に合ってる電球なのかな……?

私たちの毎日の暮らしを明るく照らしてくれる電球。しかし、いざ交換しようとすると「種類が多すぎて、どれを選べばいいの?」と迷ってしまうことはありませんか?

この記事では、そんなあなたの悩みを解決します!電球の基本的な知識から、形状ごとの詳しい特徴、そして今注目のLED電球への交換メリットまで、分かりやすく徹底解説。この記事を読めば、きっとご自宅やオフィスにぴったりの電球が見つかるはずです。

この記事でわかること
  • 様々な電球の形状とそれぞれの特徴
  • 白熱電球、蛍光灯、LED電球の基本的な違い
  • 各形状の電球に対するLEDの代替品の有無
  • LED電球に交換することの多くのメリット
  • 失敗しない、自分にぴったりの電球を選ぶためのチェックポイント
目次

知っておきたい電球の基礎知識

まずは、電球選びの基本となる光源の種類について見ていきましょう。主に「白熱電球」「蛍光灯」「LED電球」の3つがあります。

  • 白熱電球: フィラメントが発光する昔ながらの電球。暖かみのある光が特徴ですが、消費電力が大きく寿命が短いのがデメリットです。
  • 蛍光灯: ガラス管内の水銀ガスに電流を流して発光させる電球。白熱電球より省エネで長寿命ですが、点灯に時間がかかったり、水銀を含んでいたりする点がデメリットでした。
  • LED電球: 発光ダイオード(LED)を使った次世代のあかり。圧倒的な長寿命と省エネ性能を誇り、現在では最も主流の光源となっています。

この記事では、特に形状に注目しながら、それぞれの電球について詳しく見ていきます。

【形状別】白熱電球とその仲間たち:特徴とLED代替品

温かみのある光で長年親しまれてきた白熱電球。様々な形状があり、それぞれに特徴と用途があります。現在では、これらのほとんどがLED電球に置き換え可能です。

一般電球

白熱電球
  • 特徴: 最もポピュラーな梨の形をした電球です。光が広範囲に広がるように設計されています。
  • 用途: リビング、ダイニング、廊下、玄関、洗面所など、家庭内のあらゆる場所で使われています。
  • LED対応: 「LED電球 A形」があり、明るさや光の色も豊富に選べます。

ボール電球

ボール電球
  • 特徴: ボールのように丸いフォルムの電球で、やわらかな光が均一に広がります。コンパクトな「ミニボール球」もあり、口金やサイズのバリエーションも豊富です。
  • 用途: ペンダントライトやブラケットライトのセード(傘)なしで使ったり、装飾照明として楽しんだりするのに適しています。
  • LED対応: 「LEDボール電球 G形」があり、デザイン性を損なわずにLED化できます。

クリプトン電球

クリプトン電球
  • 特徴: 一般電球よりも小型で、ガラス球内にクリプトンガスを封入することで高効率化し、より明るくした電球です。
  • 用途: ダウンライトやスポットライト、シャンデリアなど、小型で明るさが必要な照明器具に使われます。
  • LED対応: 「LED電球 ミニクリプトン形」として、サイズもそのままに交換できる製品が多数あります。

レフ電球

レフ電球
  • 特徴: 電球内部に反射鏡が組み込まれており、光を効率よく前方の一定範囲に集めることができる形状の電球です。「R」はReflector(反射鏡)を意味します。
  • 用途: スポットライト、ダウンライト、店舗の商品陳列照明など、特定の範囲を明るく照らしたい場合に用いられます。
  • LED対応: 「LEDレフ電球」として、様々な明るさや光色の製品があります。従来のレフ電球と同じような配光(光の広がり方)特性を持つように設計されています。
  • 補足: 光源としては、従来の白熱フィラメントのものや、より高効率なハロゲンランプを使用したものがありました。
Panasonic(パナソニック) LED電球レフ電球タイプ LDR6LWRF6 LDR6LWRF6

ビーム電球

ビーム電球
  • 特徴: レンズと放物面反射鏡(Parabolic Aluminized Reflector)を組み合わせることで、非常に指向性の高い強い光束(ビーム)を作り出す形状技術を用いた電球です。この特殊な形状により、光を狭い範囲に集中させ、遠くまで届けることができます。屋外でも使用可能な耐候性の高い製品もあります。
  • 注釈: ビーム電球は、あくまで光の方向を制御するための「形状」に関する技術であり、内部に使われる「光源」の種類(例:ハロゲンランプ、LEDなど)とは区別して理解することが大切です。
  • 用途: 屋外看板の照明、店舗のファサード照明、舞台照明、工事現場の投光照明など、遠くまで強い光を届けたい場合や、特定の対象を強調して照らしたい場合に使用されます。
  • LED対応: 「LEDビーム電球」があり、従来のビーム電球と同等の明るさや照射角を持つ製品が開発されています。大幅な省エネ化が可能です。
  • 補足: 光源としては、効率よく強い光を得るためにハロゲンランプ(後述する光源技術)が使われることが多くありました。

ハロゲン電球

  • 特徴: 電球のガラス球内にハロゲンガスを微量に封入し、「ハロゲンサイクル」という化学反応を利用することで、フィラメントの消耗を抑え、高効率で明るく、長寿命を実現した光源技術そのものを指します。この技術により、電球を小型化しても明るさを保ちやすく、また、物の色を自然に見せる演色性が高いという特長も持ちます。
  • 用途: このハロゲンランプ技術は、様々な形状の電球に応用されています。例えば、前述のレフ電球やビーム電球の光源として採用されることもありますし、G4・G9・GY6.35といったピンタイプの口金を持つ小型ハロゲン電球や、R7sなどの両口金形ハロゲン電球として、店舗のアクセント照明、ショーケース内照明、光学機器の光源、自動車のヘッドライトなど、多岐にわたる分野でその性能を発揮します。
  • LED対応: ピンタイプや両口金タイプなど、様々な形状のハロゲン電球に対応するLED代替品が登場しています。ただし、器具の構造や電源(トランス)との相性があるため、交換時は注意が必要です。

ここで説明するハロゲン電球は、電球の「光り方」に関する根本的な技術です。この記事では形状を主軸に分類していますが、一般的に電球の種類としてハロゲン電球が認識されていることが多いため、あえてビーム電球やレフ電球と別で解説しています。

シャンデリア球

シャンデリア電球シリカタイプ
  • 特徴: 炎のような独特の形状で、装飾性が非常に高い電球です。
  • 用途: 主にシャンデリアに使用され、華やかな空間を演出します。
  • LED対応: 「LEDシャンデリア電球」があり、従来の雰囲気を保ちつつ省エネ化できます。クリアタイプやフロストタイプなど、光り方も選べます。

ローソク球

ローソク球
  • 特徴: シャンデリア球と似ていますが、より細長く、まさにローソクの炎のような形をしています。
  • 用途: シャンデリアのほか、スタンドライトや壁掛けの装飾照明などにも使われます。
  • LED対応: 「LEDローソク球」として、美しい形状はそのままにLED化が可能です。

ナツメ球(常夜灯)

ナツメ球
  • 特徴: 小さな管形の電球で、消費電力が非常に少ないのが特徴です。
  • 用途: 主に常夜灯(夜間の補助照明)や保安灯、仏壇の灯りなどに使われます。
  • LED対応: 「LEDナツメ球」があり、さらに消費電力を抑えることができます。

ミニランプ(小型電球)

ミニランプ
  • 特徴: 非常に小型の電球の総称です。
  • 用途: 配電盤の表示灯、装飾用のイルミネーションなど、限られたスペースや特殊な用途で使われます。
  • LED対応: 用途に応じて様々なLED代替品が登場しています。

エジソン電球・フィラメント電球

エジソン電球
  • 特徴: 発明家エジソンが作った初期の電球を模した、レトロで美しいデザインが魅力です。内部のフィラメント(発光する線)が見えるのが特徴で、温かみのある光を放ちます。
  • 用途: カフェ風インテリアやインダストリアルデザインの照明として、ペンダントライトや間接照明に裸電球のまま使われることが多いです。
  • LED対応: 「LEDフィラメント電球」として、デザイン性と省エネ性を両立した製品が豊富にあります。形状も様々で、インテリアに合わせて選べます。

パイロット電球(表示灯用電球)

  • 特徴: 電気機器の電源が入っているか、あるいは特定の機能が作動しているかを示すための小型の電球です。
  • 用途: オーディオ機器、家電製品、産業機械などの表示ランプとして組み込まれています。
  • LED対応: 「LEDパイロットランプ」として、長寿命で信頼性の高い製品に置き換えが進んでいます。
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【形状別】蛍光灯の種類と特徴、LED代替品

かつては省エネ光源の代表格だった蛍光灯。オフィスや家庭で広く使われてきましたが、水銀に関する水俣条約の影響などにより、多くの種類が生産終了の方向に向かっています。LEDへの切り替えが急がれる光源です。

電球形蛍光灯(EFD形、EFG形、EFA形など)

電球型蛍光灯
  • 特徴: 白熱電球用のE26やE17といった口金にそのまま取り付けられるように開発された蛍光灯です。手軽に省エネ化できるとして普及しました。
  • 用途: 一般電球からの置き換えとして、家庭の様々な場所で使われました。(現在は生産終了傾向にあり、多くは2027年末までに生産終了予定です)
  • LED対応: 現在は、より高性能なLED電球への切り替えを強く推奨します。T形タイプで同じ口金サイズのLED電球を選べば簡単に交換できます。

コンパクト蛍光灯(FDL、FHT、FPL、FHPなど)

コンパクト蛍光灯
  • 特徴: U字形やツイン管など、ガラス管をコンパクトに曲げたり組み合わせたりすることで、小型でも明るさを確保できるようにした蛍光灯です。形状が非常に多様です。
  • 用途: ダウンライトや店舗のベース照明、オフィス照明など、商業施設やオフィスで多く採用されています。(多くは2027年末までに、一部の製品(例:FDL形など)は2026年末までに生産終了予定です)
  • LED対応: 基本的には、照明器具ごとの交換を検討するのが確実です。「LEDコンパクト蛍光灯」と呼ばれる製品もありますが、既存の安定器との相性問題があったり、場合によっては安定器を取り外す「バイパス工事」が必要になることもあります。そのため、交換時には仕様の確認や工事の要否に十分注意しましょう。

直管蛍光灯(FL、FLR、FHFなど)

直管蛍光灯
  • 特徴: オフィスや学校、家庭のキッチンなどで最も広く使われてきた、棒状の蛍光灯です。点灯方式によって、グロースタータ形(FL)、ラピッドスタート形(FLR)、高周波点灯専用形(FHF)などの種類があります。(2027年末までに生産終了予定です)
  • 用途: シーリングライト、キッチン照明、オフィスや店舗の天井照明など、広範囲を均一に照らすのに適しています。
  • LED対応: 基本的には、照明器具ごとの交換を検討するのが確実です。グロー式であれば、グローランプを外すだけで使える工事不要タイプの「直管LEDランプ」もありますが、既存の安定器との相性によっては正常に動作しないケースもあります。一方、ラピッドスタート式やインバータ式(FHF)などの場合は、安定器を取り外す「バイパス工事」が必要になるのが一般的です。安全性を考慮し、必ず電気工事士による工事を依頼することをおすすめします。

サークル菅蛍光灯(FCL、FHCなど)

環形蛍光灯
  • 特徴: 円形(ドーナツ形)の蛍光灯で、丸形蛍光灯とも呼ばれます。一般的な太さのタイプ(例: FCL)、ガラス管がより細く高効率なスリム管タイプ(高周波点灯専用形が多く、例: FHC)、そして二重管構造などでさらに明るさや効率を高めたツイン管タイプ(例: FHWの一部など)といった種類があります。
  • 用途: 主に和室のシーリングライトや、リビングの丸形デザインの照明器具に使われています。(2027年末までに生産終了予定です)
  • LED対応: 基本的には、照明器具ごとの交換を検討するのが確実です。「LEDサークライン」という円形のLEDランプがありますが、既存の安定器との相性によっては正常に動作しないケースもあります。

今こそLED電球へ!切り替えるメリットとは?

イルミン博士

白熱電球や蛍光灯からLED電球へ切り替えることには、たくさんのメリットがあります。

  • 圧倒的な長寿命: LED電球の寿命は約40,000時間と言われ、白熱電球の約20~40倍、蛍光灯の約3~4倍も長持ちします。一度交換すれば、長期間交換の手間が省け、高所など交換が大変な場所にも最適です。
  • 優れた省エネ性能: 消費電力が非常に少なく、白熱電球の約1/5~1/8、蛍光灯の約1/2~1/3程度です。電気代を大幅に節約でき、家計にも環境にも優しいです。
  • 環境への配慮: LED電球は水銀を含まないため、環境負荷が少ないです。また、省エネ効果によりCO2排出量の削減にも貢献します。
  • 多彩な光: 電球色のような温かみのある光から、昼光色のような爽やかな光まで、光の色(色温度)を選べます。また、明るさを調整できる調光機能付きや、光の色を変えられる調色機能付きの製品も豊富です。
  • すぐに明るい: スイッチを入れると瞬時に100%の明るさで点灯します。蛍光灯のように点灯までに時間がかかることがありません。
  • 虫が寄りにくい: LEDの光は、虫が好む紫外線や赤外線をほとんど含まないため、屋外灯や窓際で使っても虫が集まりにくいというメリットがあります。
  • 衝撃に強く割れにくい: 外管がガラスではなくポリカーボネートなどの樹脂でできている製品が多く、白熱電球や蛍光灯に比べて衝撃に強く、万が一落下しても割れにくいので安全です。

後悔しない!電球選びのチェックポイント

いざLED電球を選ぼうとしても、何を基準に選べば良いか迷いますよね。ここでは、購入前に必ずチェックしておきたいポイントをご紹介します。

  • 口金サイズ: 電球を取り付けるソケットのサイズです。「E26」「E17」「E12」などが一般的です。間違えると取り付けられないので、必ず確認しましょう。
  • 明るさ(ルーメン lm / ワット W 相当): LED電球の明るさは「ルーメン(lm)」という単位で表されます。数値が大きいほど明るくなります。従来のワット(W)表示に慣れている方向けに「○○W形相当」という表記もあるので参考にしましょう。
  • 光の色(色温度 K): 光の色合いは「色温度(ケルビン K)」で表されます。
    • 電球色: オレンジ色がかった温かみのある光。リラックスしたい寝室やリビングに。
    • 温白色: 電球色と白色の中間。落ち着いた雰囲気に。
    • 白色: やや黄みがかった自然な光。リビングやダイニングに。
    • 昼白色: 太陽光に近い自然な白い光。キッチンや洗面所など、作業する場所に。
    • 昼光色: 青みがかった最も明るい光。勉強部屋やオフィスなど、集中したい場所に。
  • 光の広がり方(配光角度): 電球から光がどのくらいの角度で広がるかを示します。「全方向タイプ」「広配光タイプ」「下方向タイプ」などがあります。部屋全体を照らしたいか、特定の場所を照らしたいかなど、用途に合わせて選びましょう。
  • 密閉形器具対応か: 浴室灯や玄関灯、カバー付きの照明器具など、熱がこもりやすい「密閉形器具」に使用する場合は、「密閉形器具対応」と表示された製品を選びましょう。非対応の製品を使うと、寿命が短くなったり故障の原因になったりします。
  • 断熱材施工器具対応か: 天井に断熱材が施工されているダウンライトなどに使用する場合は、「断熱材施工器具対応(SG形、SGI形、SB形対応)」の表示がある製品を選びましょう。こちらも熱がこもりやすいため、対応品でないと危険です。
  • 調光機能対応か: 壁のスイッチなどで明るさを調節できる「調光器」が付いている照明器具には、「調光機能対応」のLED電球を選ばなければなりません。非対応の製品を使うと、点滅したり、故障したり、最悪の場合は火災の原因になることもあります。

6. まとめ

今回は、電球の種類について、形状や光源の違い、そしてLED電球への交換メリットや選び方のポイントを詳しく解説しました。

  • 電球には、様々な形状と特徴があります。
  • それぞれの特徴を理解し、お部屋の雰囲気や用途に合わせて最適な電球を選ぶことが大切です。
  • そして今、最もおすすめなのがLED電球です。長寿命・省エネ・高機能と、メリットがたくさん。
  • 現在お使いのほとんどの電球は、対応するLED電球に交換可能です。蛍光灯も生産終了が進んでいますので、この機会にぜひLED化をご検討ください。

この記事が、あなたの快適で経済的、そして環境に優しい「あかり選び」の一助となれば幸いです。

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